家事代行の料金は「実質時間単価」で見る|交通費・鍵預かり・最低2時間まで足して計算

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この記事の要点
  • 表示されている「1時間2,790円」は、最低2時間+交通費880円+鍵預かり料を足すと実質1時間3,353円(約2割増し)になります。
  • 同じ2時間でも、隔週(年24回)を超えて頼むなら定期契約のほうが年3万円前後安く、それ未満ならスポットのままでかまいません。
  • 枠は2時間より3時間でまとめたほうが実質単価が約190円/時下がります。逆に月1回以下なら、外注より時短家電を買うほうが安く済みます。

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週1回3時間をずっと頼み続けると決めている家庭は、この先の計算はあまり要りません。すでに単価交渉のほうが効果的です。それより先に知ってほしいのは、比較サイトに並んでいる「1時間◯◯円」という数字が、実際の請求書では大抵2割前後ふくらむ、という一点です。私も最初は最安の会社を選んだつもりが、明細を見て「あれ、こんなに?」となりました。

Q. なぜ「1時間いくら」で選ぶと外れるんですか?

請求されるのは時間単価ではなく、1回あたりの総額だからです。家事代行はほぼ全社が最低利用時間を2〜3時間に設定していて、そこに交通費などが乗ります。私が使っている計算式はこれだけです。

  • 実質時間単価 =(基本単価 × 最低利用時間 + 交通費 + 鍵預かり料÷月の回数 + 指名料・割増)÷ 実際の作業時間

具体的に、CaSy(カジー)の週1定期・掃除2時間で入れてみます。2,790円×2時間=5,580円、交通費880円、鍵預かり980円/月を月4回で割ると245円。合計6,705円を2で割ると1時間あたり3,353円。表示単価から563円、約20%上がりました。これが「見えていない部分」の正体です。

主要3社を、同じ土台に揃えるとこうなります

下の表は「表示単価」ではなく、最低時間で頼んだときの1回総額と、それを作業時間で割った実質単価です。金額はすべて税込、2026年時点で各社の公式情報を確認した数字ですが、地域・スタッフ・時期で変わります。

サービス表示単価最低時間交通費1回総額実質時間単価
CaSy 定期(週1・掃除)2,790円/時2時間880円/回6,460円3,230円(鍵預かり込みで3,353円)
CaSy スポット3,490円/時2時間880円/回7,860円3,930円
ベアーズ 定期4,180円/時〜3時間料金込み(駅1.3km超のみ440円)12,540円〜4,180円〜
タスカジ(例:1時間2,000円の方)1,500〜2,990円/時3時間実費(900円想定)6,900円2,300円

おもしろいのは、表示単価の差(2,790円と4,180円で1.5倍)より、実質単価の差のほうが縮むことです。ベアーズは交通費が料金に含まれていて、3時間からしか頼めない代わりに単価が上がりません。CaSyは単価が安い一方、2時間で頼むほど交通費880円の重みが増えます。短時間で頼む人ほど、交通費が定額の会社は不利という関係です。

Woman wearing rubber gloves washing dishes in a modern kitchen setting.

Q. 定期とスポット、年間何回頼むと定期が安くなりますか?

結論から言うと、年24回(隔週)を超えるあたりが分岐です。理由は単純で、単価差そのものは1回目から出ているのに、定期には「枠を維持する手間」という別のコストがあるからです。CaSyの2時間・掃除で年間の総額を並べます。

頻度年間回数スポットで通した場合定期契約の場合差額
月1回12回94,320円枠を毎回スキップする運用が必要ほぼ差なし
隔週26回204,360円173,160円(2,890円/時)−31,200円
週1回52回408,720円335,920円(2,790円/時)−72,800円

鍵預かり980円/月(年11,760円)を足しても、隔週以上なら定期が明確に得です。割引率にすると隔週で約15%、週1で約18%。他社でも同じ傾向で、ニチイライフは定期2,860円/時に対しスポット5,500円/時、ミニメイドは定期4,356円/時に対しスポット6,930円/時と、単発は定期の1.1〜1.6倍になります。続ける気があるなら最初から定期のほうが割に合います。

ただし月1回以下なら、定期にしても毎回スキップ操作をすることになり、キャンセル忘れで丸ごと課金される事故のほうが怖いです。ここは無理に定期にしなくていい、というのが私の考えです。

Q. 最低2時間の枠、何を詰め込めば無駄になりませんか?

「気になるところをお願いします」で始めると、たいてい1時間ぶん損します。作業指示を紙1枚にして、玄関に置いておくのがいちばん確実でした。2時間枠(1LDK〜2LDK想定)の配分の目安です。

  • 浴室・洗面・トイレの水回り3点:約50分(浴槽と床を洗剤つけ置きしている間に洗面へ、が定番の流れ)
  • キッチンのコンロ・シンク:約30分(五徳のこびりつきがあるとここが延びます)
  • 床の掃除機がけ+拭き上げ:約25分
  • 洗濯物のたたみ・収納:約15分

合計2時間ちょうどでは足りず、10分ほど余白を残す配分が現実的です。優先順位を1〜4で書いておくと、押したときにどこを削るか本人が判断してくれます。

逆に、外注すると割高になりやすい作業

  • 買い物代行:オプション料金1,650円+食材費が別途。ネットスーパーの送料198〜690円と比べると差が大きいです。
  • ゴミ出しだけ、洗濯機を回すだけ:作業自体は5分でも、最低2時間ぶんの料金がかかります。
  • エアコン内部やレンジフードの分解洗浄:これは家事代行の範囲外で、ハウスクリーニングの別メニューです。エアコン壁掛け1台15,400円〜が目安(ダスキン系店舗の2026年時点の料金表示)。家事代行の時間で頼もうとしても受けてもらえません。

Q. キャンセル料と鍵の受け渡し、どこまで確認すればいいですか?

ここが「安さでは見えない継続コスト」の本丸です。実際の規定を並べると、会社ごとにかなり違います。

  • CaSy:前々日18時まで無料、それ以降のキャンセル・日程変更は利用金額の全額
  • タスカジ:72〜24時間前で50%、24時間〜1時間前で100%、1時間以内は100%+交通費。依頼者不在の当日キャンセルも100%+交通費。
  • ベアーズ:前日17時までなら手数料無料と案内されています。

子どもの急な発熱で予定が飛ぶ家庭なら、この「無料でキャンセルできる締切」が単価100円の差より重要です。前々日18時というのは、感覚より1日早いので要注意でした。私は予約日の3日前にスマホのリマインダーを置いています。

鍵の預け方も、方式で手間が変わります。CaSyの鍵預かりは月額980円(週2回以上の利用でも1,080円で鍵3本まで)で、スペアキーを追跡できる方法で郵送する形。スマートロック連携なら物理的な鍵の受け渡しが不要になります。不在時に入ってもらえるかどうかで、休日をつぶす必要がなくなるので、鍵預かり料は削るところではないと思っています。

Q. スタッフが毎回変わったり、当たり外れがあるのが不安です

正直に書くと、ここは価格表を何時間見ても分からない部分です。契約前に聞いておくべきなのは次の4つでした。

  • 担当は固定か、毎回変わるか。固定制(専任スタッフ制)は引き継ぎの説明が要らず、実質的な時短になります。
  • 指名料の有無。無料の会社が多い一方、CaSyは1時間あたり400円かかります。週1・2時間なら月3,200円の上乗せです。
  • 損害賠償保険に入っているか。家具や家電を壊してしまったときの補償です。CaSyやベアーズは加入済みと明記しています。個人と直接つながるマッチング型は、運営が用意する補償の範囲を必ず読んでください。
  • 担当者の交代を頼めるか、その手続き。事前に変更できると明記している会社なら、合わなかったときの損失は1回分で済みます。

時間単価が1,500円と2,790円で1,290円違っても、2時間なら差は2,580円。担当が毎回変わって毎回説明し直す時間が15分あるなら、その差はかなり縮みます。説明の手間も自分の時間コストとして数えたほうが、判断を間違えにくいです。

Close-up of a smartphone displaying a stopwatch on a marble surface.

Q. そもそも外注すべきか、自分でやるべきかの線引きは?

1週間、スマホのストップウォッチで測るのがいちばん早いです。難しいことはしません。

  • 掃除・洗濯・片付けを始めるときにスタート、終わったらストップ。作業名だけメモに残します。
  • 7日ぶんを作業別に合計します(例:水回り105分、床75分、洗濯たたみ70分)。
  • 合計時間を、家事代行の実質時間単価(先ほどの3,353円など)で掛け算します。

わが家でやってみたら、水回り3点+床+洗濯たたみで週あたり約2時間30分でした。これを2時間の外注(実質6,705円)に置き換えると、自分の作業1時間あたり約2,682円ぶんの時間を買い戻している計算になります。ここで注意したいのは、浮いた時間は現金ではないということ。残業代が出る仕事に充てられるなら実収入になりますが、そうでなければ「休息を6,705円で買った」という話です。実費と時間の価値を1つの合計額にまとめて「年間◯万円お得」と言い切るのは、私はしないようにしています。

そのうえで、仕分けの目安はこうです。

  • 外注に向く:かがむ・力がいる・道具を出すのが面倒(浴室、レンジ周り、床の拭き上げ)。所要時間が読めて、まとめてやるほど効率が上がる作業。
  • 自分でやるほうが安い:1回5分以下の細切れ作業、頻度が高すぎる作業(食器洗い、ゴミ出し、洗濯機を回す)。

後者は、外注より機械に置き換えたほうが安く上がるケースが多いです。食洗機やロボット掃除機は5万円前後から選べて、週1回2時間の外注を1年続けると約33万円ですから、頻度が高い家事ほど買ってしまったほうが計算は合います。型番で比べたいときは、楽天市場で食洗機・ロボット掃除機の価格帯を見比べてみると、外注との損益分岐が具体的な数字で見えてきます。外注と家電購入は、対立するものではなく担当範囲を分ける関係です。

同じ考え方で衣類の外注を計算した記事もあります。興味があれば宅配クリーニングを収納スペースの原価から損益分岐で判断する話もどうぞ。

Q. で、最初の一歩は何をすればいいですか?

順番はこれだけです。

  • まず1週間、家事の所要時間を測る(合計2時間を超えるなら外注の検討価値あり)
  • 依頼したい作業を紙1枚に優先順位つきで書く
  • スポットで1〜2回試して、実質時間単価を電卓で出す
  • 隔週以上使いそうなら定期+鍵預かりに切り替え、枠は2時間ではなく3時間で取る

私が回り道したのは、最初に「1時間いくらか」だけで会社を決めてしまったことでした。単価で200円勝っても、交通費880円と最低2時間の壁の前ではほとんど意味がありません。電卓を1回叩くだけで見え方が変わるので、比較サイトのランキングを閉じて、自分の家の条件で計算してみてください。

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